旭川まで出て来て…愉しい夜を過ごした後、素直に引揚げても善かったのだが…折角の三連休なので、もう一晩旭川に居ることにして、「旭川から日帰りで何処かを訪ねる」ということを思い立った…
昨年5月に増毛を訪ねた。あの時も…1日目は旭川に泊まり、2日目に増毛を往復した。今回もそれで行くことに…
昨年5月には、イベント列車に乗って賑々しく増毛に到着し、「観光シーズン到来!!」という雰囲気の中で増毛を散策したのだった。好天に恵まれ、桜まで咲いていたことが思い出される…
対する冬季…1月の増毛…「どういう様子なのか?」という好奇心を胸に、留萌で列車を乗り換えて増毛に至った…私が乗った列車には、自身を含めて4名が乗車していたが…私以外の3名は「増毛駅に到達すること」が目的であったらしく、到着の8分後に発車する折り返しの列車に乗って、去っていってしまった…実質的に下車したのは私だけ…去って行く列車を呆然と見送り、何となく街の側へ歩き始めた…
私自身は、“高倉健”のような「渋いおじさん」という訳でもないが、冬の増毛に踏み出すと、正しく
映画『駅 STATION』に在った場面が想い起される…映画が撮影された1980年頃とはかなり様子も変わってしまってはいるが…旭川を発って、深川辺りまでは「冬の青空!!」という様相だが…増毛はどんよりとしていて雪が混じる「典型的な冬の感じ」という状態だった…
↓「増毛」と言えば“国稀”である!!
↑こうしてHDR画を仕上げてみると、「垂れ込める雲とちらつく雪の中に、旧い木造の建物が佇む」という雰囲気になるが…小さなサムネイルを視ると…年季が入った木造壁の色が、モノクロのように見え、空の色と相俟って「んっ!?ここはカラーで撮ったのだったと思うが?」と、一瞬首を傾げてしまう…
ここは5月にも訪ねている…中は変わっている訳でもない…ただ、閑散としていて、私が立ち寄った時は“貸切”のような感じになっていた…
混んでいるか、そうでもないかという以外に、
5月と1月では決定的に違うことが在った…
↓これである!!
↑製造過程に在る酒が、こういうタンクに満たされているのが1月だ!!酒は、米の収穫を受けて、農閑期の冬季に造る伝統が在る…よって、冬季は「本当に蔵元で醸造をしている」のだ。
5月では、既にやっていない…タンクの傍へ行くと…日本酒の芳香が放たれている!!
この“国稀”も試飲が出来るが…どうしても「パラパラと車で客が来る」という場合が多いので、「必ず運転の有無を確かめてから試飲を進める」というのが従業員のルールになっているように見受けられた…私の場合?列車で往復する訳で、試飲は遠慮会釈無く愉しんだ!!
↓道を渡った辺りから、“国稀”の建物が少し広く入る画を撮ってみた…
こんな画を眺めて思うのだが…増毛も寒さが厳しい期間が、1年の中では長い…或いはこの旧い建物も、こういうような、垂れ込める雲の下で寒風に晒されている時間の方が、
5月の時のような青空の下に在った時間よりも長いのかもしれない。北海道の現存する蔵元としては最古のものであるという“国稀”…こんな厳しい気候の中で伝統が脈々と受け継がれているのである…
↓増毛の画はこちら…
posted by Charlie at 23:29|
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HDR/増毛
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