2015年12月07日

広島の路面電車:<グリーンムーバ―>(5000型)(2015.10.28)

広島という街は「路面電車が元気」というイメージが強い。実際、方々で路面電車を廃止していた状況が続いた中、広島では路面電車の運行が続いていて、路線廃止で不要になった車輛を迎え入れて使用する事例も多く見受けられた訳である。

そういう土地柄なので、広島を訪ねてみれば、新旧様々な車輛に出くわし、それらが同じように軌道を行き交う様を視るのは、少し愉しい。

↓そうした中、出くわして「おっ?」と注目したのは、この型の車輛である…
Tramcars at Hiroshima Station in morning on OCT 28, 2015 (1)
↑広島駅で停車中の様子だが、その大きさが目立つ…

↓路上の軌道上でも、「かなり大きい」感じがする車輛だ…
Tramcars at Hiroshima on OCT 28, 2015 (8)

これは<グリーンムーバ―>という愛称が冠せられた5000型だ。1999年から2002年に導入されたモノで、12編成が製造され、現在は1編成は「部品取用」になっていて11編成が運用されているのだという…

この5000型は、5連接になっている。A、C、E、D、Bという構成で、動力を備えた台車が先頭と最後尾になるAとBとに据えられ、中間のEに無動力の台車が据えられ、CとDとは浮いた型になっている。低床型の車輛である。大き目な窓と、低床の内装で、車内は広々した感じである。全長は30m52cmに及ぶという…大きい筈だ…

この車輛…ドイツ生まれだ!初めて導入された5001号は、ドイツの空港からロシア製の大型輸送機An-124―120tもの積載容量を誇る…全長=68.96m、翼幅=73.3mという巨大な機体の輸送機だ…―で広島空港に空輸されたのだそうだ…以降のモノは、ドイツから貨物船で日本国内へ運ばれて来たそうだが…

1999年頃と言えば…熊本で「日本初」の事例となるドイツ製の低床車が導入されて注目された直後だ。路面電車を元気に運用している広島でも、低床型に着目して導入したのである…

↓この車輛の独特な見栄え…出くわす都度に見入ってしまった…
Tramcars at Hiroshima Port on OCT 28, 2015 (4)

ドイツのメーカーのモノであるこの型だが、正面のデザインは広島の側で指定をした形状になっているそうだ。定評が在るドイツの低床車輛…と言っても、風土が違うことから、冷房の按配に今一つ納得出来ないとか、「所定の出口から、料金を支払って下車」という「乗客が動かなければならないルール」がドイツ辺りとは違うので、通路の勝手が悪いというような「もう少し改良の余地?」という面も在ったようだ…加えて、車輛そのものも高価になり、部品の調達にも時間を要するというような事も在り、「何とか国産で?」という考えに傾き、5100型を開発して行くようになる訳だ…

↓広島では、朝から暗くなるまで、何度もこの<グリーンムーバ―>という愛称が冠せられた5000型に出くわした…
Tramcars at Hiroshima Station on in evening OCT 28, 2015 (1)
↑こういう長い連接車だが、広島では運転士と車掌のコンビが乗務している…

「より運用し易く」という意味で、後発の車輛の“国産”という方向性を導き出しはしたが、この5000型は「日本の路面電車に低床型車輛が普及する契機」になった存在かもしれない。「日本初」こそ熊本に譲った型だが、この車輛が10編成から導入されて動き回ることで、かなり多くの人が「低床型の好さ」を知ることになった訳である筈だからだ…

5100型は「本当に欧州風な、長い連接の低床型電車」という感だったが、この5000型は「本当に欧州生まれの、長い連接の低床型電車」である。またゆっくりと眺めたり、乗車したいものだ…
posted by Charlie at 19:36| Comment(0) | HDR/2015年10-11月の旅 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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