そういう事情から、路面電車の1日乗車券を手に宇品地区へ出掛けた…新旧様々な車輛が行き交う軌道を窓から眺めながらの移動は実に愉しい…
↓停留所で電車を下り、「ここまで乗せてくれて、ありがとう…」というような具合で車輛を眺めてみる…

↑少々「微妙な違和感」のようなものを覚えた…ICカード乗車券に対応する機器が搭載されている旨が運転台下に掲出されているのだが、その下に<銀閣>と書かれている…
<銀閣>…あの有名な、京都の慈照寺…足利義政が建てたという、京都の東山のアレのこと?
↓暫く経って、<銀閣>が停留所に停車中の様子に再会した…

↑深いグリーンとクリーム色で、オレンジの帯が入っている…重厚な感じの、やや年季が入った車輛だ…
実はこの1907を含む1900型というのは、1978年に京都の路面電車が廃止された時に広島にやって来た車輛なのである。そこで、乗客アンケートで京都の地名から各車に愛称を付けたのだという。1907の<銀閣>は「京都出身!」を主張するものなのだ…
京都でこの車輛が初登場したのは1957年だという。京都では21年間活躍した訳だが、広島に移ってからは既に37年も経っている…1978年にやって来ているというが、広島で運用し易いように改装を施す等しているので、1907の場合は1980年から動いているようだ。それでも35年だ…
1907同型車輛となる1900型は、15輛在る。どっしりした京都出身の車輛は、扉も大きくて乗降が円滑で、乗客の収容力も在るので、旧い車輛が徐々に活躍の幅を狭めている中でもなかなかに元気に活躍している…
この1900型だが…1980年代初めに「路面電車への冷房導入」に関して、先駆的な役割を担った車輛でもあるという。やや大柄に見えるこの車輛…機器を増設するベースとして都合も好かったのであろう…
或いはこの、嘗て京都で走っていた路面電車は「他所から移って来て、広島で活躍中」という車輛の代表的な存在と言えるのかもしれない。運行密度が濃い時間帯に限定されずに走っている同型車輛を随分と見掛けた…
【関連する記事】
- 新千歳空港の“コカコーラ・ポーラーベアー”(2015.10.22)
- 小倉駅に着いた新幹線N700系(2015.10.22)
- 姫路駅の新幹線ホーム(2015.10.28)
- 暁の小倉駅(2015.10.27)
- 日豊本線:重岡駅に停車中のキハ220(2015.10.26)
- 博多うどん(2015.10.27)
- 福岡:水鏡天満宮(2015.10.27)
- 久留米:水天宮(2015.10.27)
- 広島の路面電車:<グリーンムーバ―・レックス>(1000型)(2015.10.2..
- 広島の路面電車:<グリーンムーバ―>(5000型)(2015.10.28)
- 鹿児島:ザビエル公園(2015.10.24)
- 阪堺の路面電車:<堺トラム>(1001型)(2015.10.31)
- 日田駅で見掛けたディーゼルカー(2015.10.27)
- 肥薩線・日豊本線<はやとの風>(2015.10.23)
- 肥薩線 人吉・吉松間 <いさぶろう>(2015.10.23)
- 舞子公園&明石海峡大橋(2015.10.29)
- 京都御所―「一般公開」に遭遇(2015.10.30)
- 広島:夕刻の原爆ドーム(2015.10.28)
- 京都:(西)本願寺(2015.10.30)
- 鹿児島:磯海岸から望む桜島(2015.10.24)