嘗てこの地域に鉄道を通す計画が持ち上がった時、「沿岸部は戦時に艦砲射撃等の攻撃を受けてしまう危惧が在るので、内陸を通る経路が好い」という話しが在ったらしく、現在は“肥薩おれんじ鉄道”になっている部分を含む熊本県から鹿児島県にかけての沿岸部ではなく、内陸側の肥薩線のルートの方が先に鉄道が敷かれたそうだ…
そういう「山間に鉄道を敷設」という状況であった故に、急過ぎる勾配では機関車が上ることが叶わないということでループ状に線路を敷設したり、スイッチバック方式を採り入れたりと工夫を重ねており、また難工事を経たトンネル区間も多く在る…そういうような区間は、考えてみれば少数派である。普通は「ここなら工事が容易である」という場所に鉄道を敷設するであろうし、そういう場所こそ古くから町が点在していて交通機関への需要も見込める筈なのだから…
以前に普通列車で肥薩線のこの区間を通った際にも、独特な雰囲気の車窓を愉しんだが、<しんぺい>は「ここは!」という地点で敢えて停車するような、大変に嬉しいこともしてくれるので、より一層楽しむことが叶う移動となった。
↓吉松側からであれば、矢岳駅の手前にあたる位置で、2分間程度だと思うが、<しんぺい>は停車する…
↑霧島山系の連山と、えびの市の京町温泉辺りであるという街が手前に見えるこの光景!!なかなかに見事だ!!
<しんぺい>は「峠を上ってから下る」ような具合に進むが、吉松からはどんどん標高が高い方へ進んで行く…
↓矢岳駅が、最も標高が高い辺りとなる…標高は536.9mだそうだ…
↑<しんぺい>に乗車の前々日、えびので酷く雪が降っていたことが記憶に新しかったが、標高が高めな矢岳駅辺りも積雪がかなり残っていた…
↓<しんぺい>の赤い車輛が、雪の白さに非常に映えた!!
↑宮崎県、鹿児島県、熊本県は“温暖”なイメージではあるが、県境の山間部は存外に寒く、雪も降り積もる…とは言っても「冬の間、常時」ということでもない…そうした意味で「雪の矢岳駅に赤い<しんぺい>が停車」という様子は、「少し珍しい」ということになるかもしれない…
矢岳駅の周辺…非常に不便な場所だが、鉄道開通後は集落が拡大していた時期も在ったという。しかし、こちらの経路を通る列車が少なくなる中で、次第に過疎化が進んだという。集落には小学校も在ったというが…現在では休校扱いだという…
「赤い車輛が白い雪に映える…」と、様子に見惚れている間に列車が発車する時間が迫った…窓辺の積雪を眺めながら、更に進んだ…ここからは「峠を下る」というように進む…
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