稚内で「7月4・5・6日」と言えば、北門神社の例大祭である。稚内では、或いは単に「お祭り」と言えば、「北門神社例大祭」の「7月4・5・6日」を示すという一面も在るかもしれない。他所の神社の祭りに関して「○○神社のお祭り」と言うのを耳にする場合は多いが、この北門神社のお祭りは、「お祭り」とだけ言うような気がする…
例年、7月4日は“宵宮祭”であって、午後辺りから出店が営業を始めていて、神社の辺りも賑わい始める…「時々在る」ような展開ではあるが、今年は…少し肌寒い感じになっている…それでも「お祭りだ!!」と浴衣姿の人達も視掛けるのだが…今日のように肌寒いと「一寸、可哀想…」に視えなくもない…
↓北門神社の社殿の脇…何時もシャッターが下りていて「除雪機でも格納しているのか?」と思わないでもないが…そこは神輿の収納庫になっている!!

↑“宵宮祭”ということで、何時も下りているシャッターが開け放たれ、脇に「神輿」と記した提灯が灯されている…
↓北門神社には3つの神輿が在るようだ…

“神輿”とは?通常、神道の祭の際に、普段は神社にいる神霊が氏子町内、御旅所などへ渡御するに当たって一時的に鎮まるとされるモノだ…「皇族などの貴人が乗る輿」をイメージして、屋根に鳳凰の飾りを付けるなどしている…
稚内の北門神社では、「神輿渡御」は2回行う。7月5日は街の中を練り歩く。この場合は、「神輿を激しく振り動かすことによって神の霊威を高め、豊作や大漁を願う」とされる、“魂振り”と呼ばれる系統の担ぎ方で、元気よく街を練り歩く…そして7月6日…“御座船”ということになる漁船に神輿を積載し、沿岸を航行して漁港を回って神事を行う「神輿海上渡御」が在る。こちらは豊漁と、海の仕事の安全を願うモノである…
↓神輿は、なかなかに美しいモノだ…

↓「神霊が仮に居る場所」ということになっている神輿…確り「北門神社」という額を掲げた鳥居まで設えられている…

↓真中の、少し大きく、やや豪華に視えたモノ…

正面からしか視られないが…こうやって、収納庫に鎮座する美しい神輿をゆっくりと眺めることが出来て、何となく嬉しかった…
札幌に長く住んでいたが、近所に幾つも神社は在ったし、北海道神宮のような有名な神社も在った…更に東京に住んでいた頃にも、近所に穴八幡という有名な神社が在った…しかし、正直なところ、それらには然程強い愛着は抱いていなかった…稚内に住むようになって、住まいが「北門神社の極々近所」というようなことになって、そういう縁で北門神社に愛着を抱くようになった。そういう切っ掛けで「各地の、少し名前が売れた神社を訪ねてみる」というようなことが、些か面白いと思うようになっていることにも気付かされる…
神社は…神道という“宗教”の施設ということになるのかもしれないが…元々は、自身や一族や関わりの在る多くの人達を生き長らえさせている自然の力への畏怖や感謝を表現したり、先人の偉業を記憶に止めてみたいとするような、何か「素朴な精神的なモノ」が表象された存在…“宗教”と言う程に厳格でもない「緩やかな精神文化」の一種のような…個人的にはそういう具合に思うことが在る…専門家の皆さんにはお叱りを受けるかもしれないような、素人の勝手な考えではあるが…
↓稚内の7月上旬は、気持ちが好い天候の年も、今年のように少し肌寒い年も在るが…それでも毎年変わらず、この華麗な神輿が登場する…

↑こうやって華麗な神輿を眺めるのは、何か凄く晴れ晴れとした気分になる…
稚内では…想い起すと、些か「残念な事故」というようなニュースは耳にしたが…相変わらず「静かな街で平穏な日々」という具合が続いている…善いことだ…「地域を鎮守する神々に感謝」という気分にもなる…
posted by Charlie at 21:37|
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