「旭川市への納税」の“領収書”のような…旭川駅の売店で求めた煙草を咥えながら、旭川で撮影した写真の整理に着手してみたところである。
“新装備”として愛着も沸いてきたNikon COOLPIX P7700だが、カメラにとっての「初めてのお出掛け」は“旭川”ということになった…
地元―稚内の拙宅と札幌の“居候場所”を指す…―以外で泊まった場面で、多少疲れている場合、天候が好ましくないかという場合以外は「お楽しみ!!」である朝の散歩に出掛けた。旭川に関しては「気に入っている旭橋を眺める」というのが定番であり、今日もその「滞在した宿・旭橋の往復」ということを軸に動き回った…ほぼ“真っ直ぐ”で宿から旭橋に向かって歩いて20分少々程度の「一寸した距離」なので、復路は“指定休憩所”と勝手に呼んでいるネットカフェに寄ったが…
旭川の早朝…“休日”の土曜日でもあり、静かだった…休日ではなくても、多分静かな時間帯であったと思う。この時季は夜明けが遅いので、「普通にやや早起き」という範囲の時間帯であっても、戸外は夜のような感じになるのだが…
夜のように静かな街…方々にデジタルの気温表示が見えるが、4℃から6℃程度だった…「とりあえず降雨を免れる」という曇天であったが、感じていた以上に低温であったことに少々驚いた…
旭川の場合、稚内のような海岸部で見受けられる「海を渡る冷たい風」というものも無いので、この程度の気温なら“体感”としては然程でもないと思う…しかし、厳冬期になれば、海岸部のような海水という“緩衝材”が無いため、遠くに大きな山並みが望めるような「大きな盆地」という様相で拡がる河畔の街には強力な寒気がダイレクトに注ぎ込み、「気付くと氷点下10℃を挟む辺り」という具合に気温が下がる…ただ、“緩衝材”が強力な稚内辺りと比べると、好天の日には日没後から早朝と日中との温度差は大きめで、日中は存外に気温が上がる…
“新装備”のP7700…薄暗い場面に強い“明るい”レンズや、優秀な「手ぶれ補正」を備えているので、「早朝の散歩で気に入った風景を撮る」というような使用法には好適だ。「濃密な表現」が出来る「5コマのブラケット撮影で出来たモノで創るHDR画」が気に入っていて、P7700をその設定にして使用している…シャッターを押すと…「カッシャシャシャシャシャ…」と瞬時に5コマを撮影し、データをカードに書き込む微妙なタイムラグが…S95の3コマ撮影を行う場合の「カッーシャー…カッーシャーシャー…」というような按配より素早い感じがする…この辺の“感じ方”は“個人差”も大きいのであろうが…
今回は、専ら旭橋の「灯りが消える前」を撮る型になった。どういう仕組みなのかは知らないが…旭橋にせよ、拙宅近所の稚内港北防波堤ドームにせよ、その他各地の橋梁や街路の灯りは、日の出時刻の前後辺りに静かに消える…何処で視ても、何か不思議に感じる…仕組みについて聴けば、どうということも無いような装置が在るだけなのかもしれないが、殊に旭橋のように「存在感の在る施設」に関しては、「“生き物”のように光の変化を感知している?生きている?」と妙な事を考えてしまうことも在る…
↓旭橋周辺に着いてみれば、時間帯的には早朝でありながら「夜!!」というムードが漂っていた…
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新聞配達の自転車、指折り数える程度に散見する歩行者、若干の車輌が橋を渡る様が見受けられたが、車輌は“ナイト・ドライヴ”という感で煌々と灯りを点けて疾走していて、自転車や歩行者の動きも「暗がりを慎重に…」という雰囲気だ…
↓それでも「よい子は真似をしないでね…」ということが出来る程度の交通量であった…
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↓1932年竣工の、巨大な軍艦か何かのような鉄の橋梁が横たわる石狩川の水面には、橋梁上のランプの灯りが映り込んでいる…
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↑橋梁の下辺りの川面が「燃えている」かのような色になっている…暗い中で「黄色を帯びた白」のようにも見えていた明かりが「橙色に近い色」に見えるようになってきている…
何時までも暗いような感じだが、都心部の側へ、または反対側へ急ぐ車輌がやや目立つようになり、微かに明るくなって来た…
↓「光の拡散」のようなものを見せていた橋梁の灯りも、その“拡散”が控え目になり、静かに灯っている感じになった…
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↑街の上空を覆う雲の姿が、やや目立つような明るさになって来た…
この後、空の碧い部分が目立つような感じになるが、そこでまた雲が集まり、私が朝の<スーパー宗谷>に乗車した辺りには雨が降っていた…
初めてゆっくりとこの旭橋を眺めた頃、「映画の『アンタッチャブル』に出て来るシカゴの橋梁のようだ…」と思ったものだったが、調べてみれば「『アンタッチャブル』の時代」に相当する1932年の竣工だった…
そんなこともあって、何か1930年代辺りからの“街の歴史”を見詰め続けてきたような、「大河に横たわる鋼鉄の軍艦」という風な容貌が気に入って時々写真を撮るようになったが、灯り、金属の複雑な構造物、アスファルト、石狩川、雨や雪、様々な時間帯の光線、雲、空と「面白い画」を創る要素が固まっているのが好い。大変に魅力的な被写体だ…「出先で複数回撮っているモノ」が幾つか思い当たるのだが、そうしたモノの中で旭橋は「屈指の存在」である!例えば「歩いて数分」というような場所にでも住んでいれば、「くどいぞ!!」とお叱りを受ける場合も在りそうな程に、この旭橋の写真を撮ってしまうと思う…
“新装備”として愛着も沸いてきたNikon COOLPIX P7700にとっての「初めてのお出掛け」は“旭川”だったが、この“新装備”の性能が活きる“旭橋”という素材の撮影が試行出来たのは大変に幸いだ。カメラは道具なので、使っている間に“相性”も好くなるものだが、今回の旭川では、カメラの側でも“使用者”の好みや癖を理解してくれたことであろう…
↓P7700で撮影した旭橋の画…
posted by Charlie at 18:33|
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HDR/旭川
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